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ｱﾒ
下へ下へ、上へ上へ。みんな何処へいく。みんなみんな何処へいく。
彼女はあれから何だか小さくなった。視線が変わった。風向きも変わった。信念までも。それは悪い事では無いけど、彼女にとっては本当に幸せな事なのかよくわからない。
「最近救急車に運ばれて育ての息子が頭蓋骨を摘出したの。とても優しいコなのよ。いつも一緒にいたのよ。お母さんごめんなさいってさっき言われたわ。何にも悪い事してないのにね。」
彼女は同じ事を繰り返し、また繰り返しては涙を流す。今一番幸せな事は涙を流す事だと考える。
「幸せな時はホント幸せだったのよね。久しぶりに涙が出てきたわ。」
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