思い付き第一幕

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彼女は自分がそんな風に見られているとも知らず、パンを一口かじり、腕時計を覗いた。 8時15分。 後5分で学校に着かなければ遅刻だ。 (転校初日から遅刻なんて…そんな展開だけは阻止しないと!!) 彼女は小さいとも大きいとも言えない胸のその奥にそう誓った。 (きっとこの場所なら、後3分ダッシュすればつくかな。道はもう昨日覚えたから…大丈夫なはず。) その後も見慣れない新しい町を彼女はひたすら走った。 彼女の転校初日の名誉を守るために。 (後はこの角を曲がれば直進…!!) 彼女は勢いよく角を曲がろうとした
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