伝説のコーチ

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 こうして全くボールを触れない練習のまま、シーズンが開幕し初戦を迎えた。疑心暗鬼の生徒たちに、カーターは「今までの練習通り、試合中はひたすら走るんだ。」と伝えた。  生徒たちは知らないうちに基礎体力を十分につけており、カーターのやり方は効果を発揮し生徒たちは勝利を重ねた。そして、前シーズン4勝だったチームが開幕13連勝の快挙をあげ、地元メディアも大きく取り上げ選手たちは一躍町のヒーローになった。  ところがある日、体育館は閉鎖され「図書館に来るように」とのメッセージが残されていた。  体育館を閉鎖したのはカーターだった。彼は生徒たちに今日からは図書館で勉強するように言った。試合は近かったが関係なかった。無断欠席などで不合格の生徒が多く、契約を破ったということが理由だった。だが平均以上の成績を取っていたマービンは怒った。チームなので連帯責任をとり全員の成績が上がるまで試合には出ないというカーターに、主力選手であれマービンは納得できずチームを去った。
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