1人が本棚に入れています
本棚に追加
「あのさー、倉田の姉ちゃんってよくねぇ。」
帰宅途中の何人かの男の子の内の一人が言いました。
「ああ。すんげぇー可愛いのな。」
男の子達は、早羅の話題になりました。
「そうそう。どっからか優しい雰囲気が漂ってくるのな。スタイルもいいしよ。」
「噂をすればなんとやら。」
男の子達の前に早羅が通りかかったのです。
「あんたの弟が俺らに凄く迷惑かけてくるんだけど。」
男の子達が早羅に絡んでいきます。
「それで困っててさ。」
早羅を囲むように男の子達が広がっていきます。
「その代償みたいなもんでさ。俺たちと遊ぼうよ。気持ちよくするからさ。」
男の子が早羅の腕を掴む。
「やめてっ。触らないで!」
早羅が男の子を突き飛ばします。しかし、相手は複数です。早羅が背の高い草原に連れ込まれるのは時間の問題でした。
「やめなさい。離して!」
早羅の抵抗は空しく終わり、早羅は地面を背にしていました。両手両足は、押さえ付けられています。男の子達は、下卑た笑みを浮かべ、早羅のブラウスに手をかけ、引き裂いたのです。
「きゃあっ。」
胸を隠そうとするが男の子達に押さえられているのでできません。
「お前ら何やってんだ?」
慧が男の子達の後ろに立っていました。
「慧!」
「何だ、慧かよ。見てわかんねーのか?お前の姉ちゃんと楽しいことするんだよ。」
早羅が必死にもがいているのを見た慧は、怒りで完全に我を忘れてしまいました。
「邪魔だ、どけっ。」
慧が男の子達に殴りかかります。
慧が何人か殴ったあと一人の男の子が石で慧を殴りました。
「慧っ。」
すぐに慧のもとに駆けて行く早羅。しかし、痛みすら感じなくなっている慧にはどうってことありません。
最初のコメントを投稿しよう!