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教室に響き渡る歓声。
『俺は・・・』
(兄貴達とは違う・・・。弱い奴なんだ・・・)
みんなの期待とは裏腹に翔太は絶望していた。
「おーしッ!!まずはここの学校で一番つえーやつは誰か教えてやろうぜッ!!」
遼は翔太の顔を見て言った。
『はッ!?いや、無理だって俺じゃ・・・』
翔太は顔をうつむかせて言った。
「ばーかッ!!おめぇは関東最強最悪のあの3人の兄の血筋を受け継いでんだぞォ?無理なもんなんておめぇにはねーよ」
遼は笑顔で翔太の肩をポンッと叩いて言った。
『そんなにやりたきゃ勝手にしろよッ!!俺には関係ないッ!!俺を巻き込むなよッ!!俺は‥普通の高校生活を送りたいんだよッ!!』
翔太は自分の肩にかかっていた手を払い怒りながら言った。
「おいッ!?……わかったよォ。お前と連むにはそれなりの実力がないといけねーよな……?俺、一人でこの学校の2、3を潰せば俺のこと認めてくれるよな?」
(今の俺に一人に出来るわけねーのは理屈じゃわかってる。……でも、俺にはそんな理屈どーだっていい!!必ずやってみせる!!そしたら翔太も俺を認めてくれてはずだ……)
遼は決意を胸に翔太に言った。
「3年の教室に来いよ?俺ただ一人が立ってて2、3年は地べたに沈んでるはずだかんよォ……!!」
遼は静かな闘志を剥き出しにした。
『勝手にしろよ………!!』
翔太はそう言って教室を出て行った。
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