俺様ギャンブラー

10/21
前へ
/21ページ
次へ
ズルズルと須川君に引きずられて来られたのは屋上。何されるんだろ? 見るも無惨な姿にされるのかな?何かこう、原型を留めない感じ? 「……」 「うわっ」 掴まれていた腕を放られ、私はその場にドサリと落ちた。 意味がわからず、須川君を見上げる。 「……」 …怖すぎる。 口元は妖しく歪み、目は射るように私を見据えている。風が須川君の茶色い髪を揺らしていた。 「だらしなくて?」 「うっ!?」 髪の毛を引っ張られる。 そのまま引き上げられて、痛みに瞑ってしまった目をうっすらと開けた。 眼前には、須川君が触れるか触れないかの距離で妖しい笑みを浮かべていた。 ゾクッと背筋が凍る。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

162人が本棚に入れています
本棚に追加