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ズルズルと須川君に引きずられて来られたのは屋上。何されるんだろ?
見るも無惨な姿にされるのかな?何かこう、原型を留めない感じ?
「……」
「うわっ」
掴まれていた腕を放られ、私はその場にドサリと落ちた。
意味がわからず、須川君を見上げる。
「……」
…怖すぎる。
口元は妖しく歪み、目は射るように私を見据えている。風が須川君の茶色い髪を揺らしていた。
「だらしなくて?」
「うっ!?」
髪の毛を引っ張られる。
そのまま引き上げられて、痛みに瞑ってしまった目をうっすらと開けた。
眼前には、須川君が触れるか触れないかの距離で妖しい笑みを浮かべていた。
ゾクッと背筋が凍る。
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