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…どさくさに紛れて何を言うんだこの人は…!
「え、須川君?え、あの」
いきなりの冬芽君の登場に慌てる女子。
冬芽君は気にせず、スタスタと歩いてきて私の腕を引っ張った。
「コイツは俺のモンだっつったんだよ…。わかったらさっさと失せろ…」
低い、ドスの利いた声で言い放てば、女子全員そそくさと屋上を出ていった。
しん、となった沈黙を破ったのは私だった。
「私は冬芽君のモノじゃなーーーいぃ!!」
「残念だったな。明日には学校中の噂だ」
いーやだぁぁ!
「取り消してよ!何であんなこと…」
「命令」
私の言葉を遮り放たれた言葉。
私は目を丸くして冬芽君を凝視する。
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