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休み時間。
「うぅ…何がお望みっすか須川様~?」
ぐったりと机に突っ伏したまま私は顔だけ須川君に向ける。
「そうだな…」
須川君は心底面白がっている様子で顎に手を当てた。
いや、無理なのはやらないよ?
竜の首の玉取ってこいとか、火鼠の衣持ってこいとか無理だよ?
ってアレ?私かぐや姫?
「…おい?中崎聞いてる?」
「はいっかぐや姫!」
「は?」
ヤバッ!ついかぐや姫って言っちゃったよ!
明らかに意味不明なお顔をしてらっしゃる!私のバカ!
「まぁ、いいわ。ちょっと耳貸せ」
そう言って須川君の顔が近づく。
そして、須川君の唇が私の耳のすぐ側で止まった。
…ち、近い…。
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