†視覚†

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その後、レジでカゴの中にさり気なく雑誌を入れてみたが、店員は何事もなかった様にそれをカゴの外に出し、値段を入れず荷物にまとめた。 私の私物…という事になっているらしい。 暗い夜道を歩きながら私はまだポカンとしたまま歩いていた。 コンビニの袋が雑誌一冊分重い。 今まで何度も奇妙な物を見て来た。 時には会話もした。 だが物を貰ったのははじめてだ。しかもとてつもなくマニアックな物を。 しかも意味深で…最後に確か隠れんぼがどうとか言っていた。 それは一体どういう意味だろう…? 街灯にむらがる蛾の群にまじって何故か赤い蜜蜂が一匹飛んでいる。 奇妙な夜だった。      
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