夏の夢

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私は二階にある自分の部屋から、着替えの短パンとTシャツを持ってくるとお風呂場へ向かった。 私の汗を吸ってべたべたと張り付いてくるTシャツやジャージを洗濯機に放り込むと、お風呂場のドアを開けて中に入る。 思い切り蛇口を捻り、冷たい水を全身に浴びた。 体中にまとわりついていた汗が水に流されて、肌がさらさらになっていく。 しばらく水の冷たさを楽しんだ後、体をタオルで拭き、持ってきた着替えに袖を通す。 汗まみれではないTシャツは気持ちいい。 濡れた髪の毛をタオルでくしゃくしゃとこすりながら、リビングに行く。 案の定、母はテレビのワイドショーを見ていた。 あんなののどこが面白いのかさっぱり分からない。 年を取ったらわかるのだろうか。 冷蔵庫から麦茶を取り出すと、大きめのマグカップになみなみと注いだ。 ついでに冷凍庫から、カップアイスも取り出す。 それを持って自分の部屋に行くと、扇風機のスイッチを入れる。 うちの親は電気代がかかるとか言って、私の部屋にはクーラーを付けてくれない。 仕方がないので、扇風機で我慢だ。 本当はリビングで宿題をしようと思っていたが、母がテレビを見ていたからやめた。 ただおとなしく見ていてくれればいいのに、私が居ると色々と話し掛けてくるから、宿題がはかどらない。 しばらくカップアイスを片手に、扇風機の前でぼーっとする。 髪の毛もだいぶ乾いてきたらしく、肩の辺りを扇風機の風を受けて、さらさらと流れている。
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