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そんな事情は、その一言を聞けばすぐに察する事は出来た。
だから俺は
「仕方ないよ…。」
と、努めて穏やかに答えた。また母は泣いた。
その後俺は、友人に電話をした。
とにかく、現実味がなくて、悪い夢の中のようで、“友達”の声が聞きたくてしょうがなかった…。
電話をすると、夏休みなので集まっていたのであろう友人達が５、６人集まっていた。皆、俺の今の状況を心配してくれていた。
ﾎｯとして…。悪い夢の中でも確かな温かさを感じた…。
安心したのと、とっさに心配をかけまいと思ったのと、やはり朝から続いていた動揺が合い重なって。
気が抜けた瞬間、俺は混乱した。
無責任な明るさで、元気を装おってしまった。
元々、あまりないｼﾁｭｴｰｼｮﾝに、友人も何と声をかけていいか分からない中、無理矢理に明るさを振る舞った。
それに乗せられてか、少しｵｰﾊﾞｰに安心してみたり、声が高くなったり、ややﾃﾝｼｮﾝが高くなった…。
皆混乱していたのだ…。
でも最後に
「何があっても友達だからな！」
って…、言ってくれた…。
電話を切った後、やっと少し泣いた―。
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