バイト探し王子

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「ちょっとお茶飲むくらいでいーから!お・ね・が・い★」  何故(なぜ)か、体をクネクネさせながら言うツン子…。  うわぁ……面倒臭い。  俺は綺流兎ちゃんに関わる事以外、たいして興味無い。いや、まったく無い。 「あ!誰かが俺を呼んでいる!(嘘)じゃあね~」  逃亡。  ……これで何度目だ?  なんでか知らんが、ぼ~っとしてると、声掛けられるんだよな(しかも、男女問わず)。  やっぱり髪の色が目立つのか?…帽子でも被るか。 「ちょっと、そこのお兄さぁん♪」  う~、またか。 「うちの店で働かなぁい?給料、はずむわよぅ♪」 「!仕事か……って、うおっ!?」 「失礼ねぇ~、人の顔見て叫ぶなんてぇ」  なんか似たような口調のヤツを俺は知ってるが、容姿は似ても似つかない。  ド派手で真っ赤なギラギラした服。腰辺りまで長髪のどう見てもヅラな、顔はどう見ても男だヅラ。……あ、なんか混乱した。 「さ…さいならっ!」 「逃がさないわよぉ~ん♪」  うげ。  首根っこ掴まれた。 「あなたなら、かなり稼げると思うわよぉ。話を聞くだけでもぉ、…ね?」 「………。」
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