突然のバイバイ…

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その日の昼過ぎ… 恵子はボストンバックを片手には一平の手を引いて連、ばあちゃんと和室にて話し合いをしていた 「私はもう明とやってけません…」 なんとも言えない表情で恵子は訴えた 「そうね…」 ばあちゃんは何か知っているのか?それ以上何も尋ねる事は無かった… 「それじゃあ…」 申し訳なさそうに家を出ようとした恵子に、1つの疑問が頭をよぎった 「た、泰平はどうするんだい?」 そう、まだ生まれて間もない恵子の第二子である泰平が、すやすやとベビーベッドで眠ったままであったのである。 恵子は思わぬ言葉を放った 「今からこの子と2人で生活していきます、そんな時期に新生児を連れて何が出来ますか?」 ばあちゃんは驚きながらも尋ねた… 「お腹を痛めて産んだ子でしょ?寂しくないの?」 すると母はこう言った 「別に…泰平が手に余る様でしたら、施設に預けてもらっても結構です。」 恵子の言葉に唖然とするばあちゃん そんな、捨て台詞を吐いた母は離婚届けを机の上に残し、「本当に」去っていった。 もちろん俺には、この日記憶は無いが、母と兄を見た最後の日になってしまっていたのであった。
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