第二章~神介の憂鬱の行方~

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高校生活も、気づけばもう2週間は過ぎようとしていた。 相変わらず神介は憂鬱続きで、腹黒さも絶好調に達していたし、杏奈は杏奈で日々神介の追っかけをしていた。 そんなとき……ーー。 「―では、ふれあい合宿についてですが… まずは班決めをしたいと思います! あ、でも、学級委員を決めなくちゃならないのね。 立候補は…いるかしら?」 久々の藤咲先生登場。 が、立候補する人なんていないのは予想の範疇(ハンチュウ)だった。 「じゃあ、立候補したいと思った人は後で言いにきてもらえるかしら? ていうか、推薦…したい人とかいるかしら?」 ほんの少ぅしだけ沈黙が流れた後、女子がザワッとなった。 「先生、私は遠山百華(トウヤマモモカ)さんを推薦します!」 「私も!」 『遠山百華…?』 女子が次々に言う中、神介は推薦された名前にピクリと反応した。 「あらぁ、ありがとう じゃ、遠山さん任せていいかしら?」 「ぇっと…は、はい…」 遠山百華と呼ばれた少女は立ち上がってぺこりと頷いた。 神介はグルグルと思考を巡らせ考えていた。 『遠山百華…どこかで聞いた名前…』 一体、この少女と神介の関係とは? 神介、桜の散る中何を思う?image=40540246.jpg
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