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ある日の昼休み。
綾女はいつもどおり不機嫌そうな面持ちで中庭を歩いていた。
すると、
「嫌ッ。やめてください」
女の子の声が聞こえた。
いつもなら放って置く。
だがこの日はなぜかその声のした方へと自然と意識が向かった。
声のした方へと足を進める。
そこには1人の女子に3人の男子が群がっていた。
女子は3人に囲まれ、絡まれ泣きそうになっている。
「やめな」
思わず声をかけていた。
男の意識がこちらに向く。
男の1人が唾を吐き、
「ケッ。お前みたいな不良に言われたかないね。お前だってもっとひどいことしてんだろ?」
「そうだそうだ!お前、ゴーストクラスの落ちこぼれのくせに、いばってんじゃねぇ~よ」
この学園でゴーストクラスは扱いとして上の扱い。
あのクラスの者に逆らうことは命を捨てることだ、と言われている。
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