3705人が本棚に入れています
本棚に追加
「アハハッ! よくわかってるじゃない龍っ!」
千夏は高笑いしたあと、龍の背中にバシッと一撃かました。
千夏の家は、『サクラグループ』っていう会社を経営していて、多方面に幅広く展開ているらしい。
しかもそのサクラグループは年商何十億と稼ぐ大企業で……。
「……千夏、おまえの金持ちっぷりはわかったからそろそろ離れてくれないか? 自分のクラス確認したいから」
「だ~っ! もうっ! つまんない男ねぇあんたはっ! こんなに可愛い女の子が腕に抱きついてるのよ?」
自信満々でそう言う千夏に誠は特大のため息を漏らした。
たしかに、千夏は……可愛い。というより美人だ。お嬢様のオーラまとってるし。
きっと十人の男に美人かどうか質問しても、全員首を縦に振るだろう。
でもドキドキしないもんはしょうがない。
「へいへい、どうせオレはつまらないダメ人間ですよ。そんなに反応して欲しいなら龍に抱きつけよ」
「龍に抱きついても面白くないでしょ? ただの美男美女になっちゃうだけだし。ねぇ、龍?」
「あ? 美男って言ってくれたのは嬉しいが、誠も結構男前だぜ? なぁ、委員長?」
最初のコメントを投稿しよう!