踊る大捜査線THE MOUSOU

第一回捜査会議 事件発生一日目

青島は、雪乃が遠退くのを確認し周りを気にしながら新城に小声で顔を近づけ告げる。
青島「俺は、犯人を捕まえたいんだ。あんたも警察の人間ならわかるだろ？情報は、所轄にも公表するべきだ。違うんすか？新城さん。」
新城「………。」
青島「答えてくれ。」
室井「青島。」
振り向くと室井が立っていた。
青島「室井さんからも、言ってくださいよ。」
室井「…青島、君にも言えない状況なんだ。わかってくれ……。」
青島は、呆れた顔したが室井の表情から真意がわかり室井の目を見て言った。
青島「…室井さん、俺はあんたを信用している。もし、必要なら呼んでくれ。…約束っすよ。」
と言うと、青島は二人に一礼しその場をあとにする。
新城「……言わないんですね……。」
室井「彼は、心から正義を信じている。…彼がこの件を知ったら失墜しかねない…。今はな…。」
新城「…僕だって信じたくないですよ…。同じ警察が関わってるかも知れないなんてね……。」
室井は、静かに目を閉じて唇を噛み締める。

雪乃は、誰もいない場所で携帯に出る。
雪乃「もしもし…。」
真下「雪乃さん、そっちに特捜本部が設置されたんだって？…大丈夫？」
雪乃「真下さんも大丈夫なの？…今は、事件に借り出されてるってＣＩＣの人に言われたのよ…。」
真下「たしかに…、本当は携帯で外部と話すのも駄目なんだけどね……。」
雪乃「…なにかあったの……」
真下「雪乃さん…、絶対誰にも言わないでほしい……、今、僕たちは公安と一緒に湾岸署の事件も調べ出したんだ……。」
雪乃「……えっ？…そんな話、会議では出てなかったわ。」
真下「沖田管理官も知らされていないんだ…。新城さんがきてるよね？」
雪乃「えぇ…」
真下「……この件は、本庁のわずかな人しか知らない…。……………。」
雪乃「……嘘っ……。」
真下「……誰にも言わないで………。」
雪乃「待って、正義さん…。」
真下「…雪乃…、お互い仕事中は今まで通りの呼び方って決めたじゃん。…あっ、誰か来たから切るよ………ﾌﾟﾂ、プープー」
雪乃「正義さん？ねぇ…、もう…いつも勝手にぃ～～……」