第一回捜査会議 事件発生一日目

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真下が、トイレの個室から出てくると小池と倉橋が用を足していた。 小池「…課長、いいんですか?…ばれたら査問会議ですよ…。」 真下は、二人の背中を見て頭を下げる。 真下「ごめんね、黙っててくれないかな……」 倉橋「…、うちの部署よく持ってますね…、室井さん居なくなったのに存続してきてるし…」 小池「…室井さんが飛ばされた時は、覚悟したのにね、みんなで…。課長がこれじゃみんなに示しつかないですよ。わかってます?課長…」 小池が、用を済ませ振り向くと真下の姿はなかった。 小池「…異動届けだそうかな…。」 倉橋も済ませて、チャックをあげて、 倉橋「俺、設置されてから俺はずっと持ってますよ…。異動届け…。」 湾岸署~地下室 室井は膨大な資料に目を向けていた。 室井「…誰が関わったんだ…。…ハァ~……」 新城「ため息なんてつくんですね、室井さんでも」 室井「…新城君か…。何か進展があったのか?」 新城「…この、監視カメラに飛ばされた映像…。警視庁内のパソコンから飛ばされた可能性が高い…。今回の類似した事件全てが…。」 室井「…どういう事だ…。警視庁のパソコンなら誰でもとはいかないはずだ…」 新城「捜査一課に設置されているパソコンから主に送信されているそうです…」 室井「…まさか…!」 新城「事実です…、今、公安とCICが誰が使っていたか調べています。」 室井「…真下君もいるのか…?連絡はつくか?」 新城「…私ならつけられますが…。何か?…」 室井「話がしたい。」 新城は室井を見つめ、携帯を取り出し掛けだした。 新城「私だ。CICの真下を頼む…。あぁ、わかってる…。私からの連絡と公安課長に伝えてくれ。…あぁ、後で連絡をくれ。室井さんの携帯に掛けさせてくれ。…あぁ、よろしく頼む。」 室井「………」 新城「真下本人から室井さんの携帯に電話が来るはずです。」 室井「すまない、迷惑ばかりかけて……。」 新城「あなたは、警察に必要な人間とあの事件で気づかされましたから…。」 室井は、資料に向けた目を新城に向けた。 新城「…青島…。貴方は奴に出会った事で昇進を棒に振った…。それが正しい事かわかりません。…しかし、貴方の力に私はなりたい。…警察の味方の貴方のね…」 と言い、新城は部屋をあとにした。 室井は、眉間にシワを寄せ資料に目をやった。
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