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湾岸署~刑事課。
青島が戻ってくるとすみれが近寄って来た。
すみれ「捜査の割り振りが決まったわ。」
青島「わかった…。」
すみれ「どうしたの?あからさまに元気ないじゃない?」
青島「…信頼って疲れるね…。本当の事をわからなくても信じなきゃいけないなんてさ……。」
すみれ「ようやくわかったの?課長が待ってるわよ。」
青島は、すみれの肩に手を置いて袴田課長の元へ向かう。
青島「課長…、捜査の割り振り決まったんすか?」
袴田「どこに行ってたんだ?青島君」
青島「新城さんに文句を言いに…、流されましたけど…。」
袴田「ナニィ~…、新城さんに文句ぅ~。何やってんのぉ?こんな事だから、殺人事件の捜査から外されるんだよ」
青島「…なんすかそれっ。俺が外されたって…。どういう意味っすか?」
袴田「私が決めた訳じゃないんだ。捜査本部に聞きなさいよ。」
青島「……そんなぁ~、捜査したいっすよ。」
袴田「保安課の仕事があるでしょうが、そっちで燃えなさいよ…。」
そこへ、新城が現れる。
新城「…待ってください。彼には、室井さんの補佐をしてもらいます。」
袴田「しかし、捜査本部の仕事に青島は外されて麻薬事件の捜査員から仕事を任されてるんですよ。」
新城「彼には、両方させますよ。」
青島は、(マジっ)って顔をみせた。
新城「捜査しないと腐りそうなんだろ?」
青島「…そうっすけど、両方は………、ねぇ……?」
とすみれに同意を求めると青島の肩に手を置いてウインクして出ていってしまった。
青島「そんなぁ~」
新城は青島に顔を近づけ言った。
新城「室井さんの力になってくれ。彼は、警察に必要な人間だ。青島…、君なら1番にわかるはずだ…。」
青島は、新城の言葉に疑いの目をやるが新城の目は真実しか語らない目をしていた。
青島「わかりました。…変わりましたね…新城さん。」
新城は、青島を睨み
新城「君達を見ていると、何故か信用したくなる。副総監の事件からな…。」
新城はそういうと一礼して出ていく。
青島は、微笑しながら頭を下げた。
廊下にはすみれが立っていた。
すみれ「青島君は使えないんじゃないの?」
新城は、足を止める。
新城「青島だけなら無能だ。室井さんとなら、警視庁でも1、2を争う捜査員に変わる…」
そう言うと行ってしまった。
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