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青島は、地下室に一人残った。
室井が先程まで調べていたデスクの上にはこれまでの経緯が記された報告書が所狭しと散らかっていた。
青島「…こんなに、資料見たら、目が悪くなっちゃうよ…」
そこに、すみれがやって来た。
すみれ「…青島君、課長がお呼びよ…、沖田管理官がお話があるみたい。……てか何この資料の山は……。」
青島「…いや、あの、その…。」
すみれはデスクに近づきながら置かれた資料に目を向け、事の真相に気付き青島に言った。
すみれ「…隠し事出来ない性格なんだから……。室井さん行っちゃったみたいね。…いつもより眉間にシワが寄ってたわよ。」
青島「…すみれさん…。」
すみれは、資料を手にしながら青島の方を向いた。
青島「…今回の事件…、警察が絡んでるんだ…。……俺、自分を見失いそうだ…。何が正しいのかな?」
すみれ「……いつから、そんな弱くなったの?…見たくないわね…そんな青島君は……。」
青島は、すみれを見て目をつぶる…。
すみれ「…今は、目の前の解決しないといけない事件から手をつけたら…。沖田管理官と対決よ……。」
すみれは、資料を置いて出ていこうとするが入口で振り返り青島に言った。
すみれ「室井さんの目は、青島君を信頼してる目をしてたわよ。青島君がそんなんじゃ室井さんが可哀相ね……。あなた達の信頼って結構、ひ弱ね…。」
そう言うとすみれは出ていった…。
青島は、自分のふがいなさと室井への信頼を疑問視した自分に落胆の表情を見せた。
青島は、資料に目を向け室井がこの事件にどれだけの熱意があったか悟った。
青島「…室井さん…、あんたを信じるよ。」
青島は先程までの表情から、いつもの顔に戻り地下室をあとにした。
湾岸署~刑事課
神田「…レインボーブリッジ最中は、お口に合いませんか…?」
沖田「……………。」
秋山「結構いけるんですけどね…。」
袴田「こちらから、赤橙黄緑青藍紫(せきとうおうりょくせいらんし)でごさいます。」
沖田「…甘いものはあまり好きじゃないの…。」
コンコン
青島「入りまぁす…。」
沖田「時間にルーズな男は、モテないわよ。」
青島「……自覚してます……。」
沖田「青島と話があるので、御三方は席を外してもらえます…。」
神田「では、お茶は青島が入れて。行くよ」
秋山・袴田「はい」
と部屋を出ていく。
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