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青島「…お茶……入れます?」
沖田は、岩瀬修の顔写真を出して来た。
沖田「…岩瀬修、知ってるわよね…。数年前、あなたが連れて来た…。」
青島「…知らない訳無いじゃないですか…。」
沖田は、もう一枚出して来た。それは龍村の写真だった。
青島「…もぐら……?」
沖田「やはり知っているのね…。」
青島「…こいつが何を…?」
沖田「和久さんの情報屋だった男ね…。岩瀬を追ってたあなた達が情報収拾の為に使った男…。そうよね…?」
青島「あの時で、処罰は受けました。また、ほじくり出されてるんすか?」
沖田「違うわよ…。…知らないみたいね。あなた達が追ってる岩瀬が作ろうとしている密輸ルート。それに一枚かんでるみたいなのよ…。」
青島は、ハッとした顔を見せた。
青島「今、和久さんが情報聞きに向かってる!」
沖田「…なんですって!和久さんに連絡は?」
青島「携帯に!」
青島は携帯を取り出し、直ぐさま和久の携帯に掛けた。
プルルルルル、プルルルル……。
青島「頼むとってくれ、和久さん……。」
沖田「出ないの…?至急、捜査員を向かわせるわ!」
沖田は、自らの携帯で本部に指示を出した。
沖田「本庁捜査員を六本木のラウンジmarinに向かわせて。…非合法のカジノバーよ!早くしなさいよ!急いで!」
青島は、携帯を何度もかけ直すがいっこうに繋がらない。
青島「…和久さん…、出てくれ…!」
沖田「捜査員を向かわせたわ。貴方も向かいなさい。」
青島「でも、話は途中…。」
沖田「今は、和久さんを保護するのが先決よ」
青島「……………。」
沖田「なにしてんの!早く行きなさい!」
青島はうなづき、部屋を飛び出していく。
そして自分の机に置いてあるコートを手に取り、颯爽と羽織り飛び出していく。
森下「青島さん!…どうしたんですか?」
青島は走りながら伝えた。
青島「和久さんが…!」
森下「和久さん…?僕も行きます!係長、一大事です!出てきます!」
魚住「ちょっとちょっと、君まで行っちゃったら強行犯係僕以外誰が……。行っちゃったよ……。」
奥の部屋から沖田が出てくる。
沖田「柏木……、真下雪乃は?」
魚住「一倉課長が連れていきましたけど…。」
沖田「呼び出して!一倉課長もこちらへ呼んで。」
魚住「はっ。」
沖田は、強張った表情をしている。
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