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青島と森下が、湾岸署から出てくると一台の車が止まっていた。助手席の窓が開き、運転席には緒方が乗っていた。
緒方「どうしたんですか?そんなに急いで?」
青島「緒方君、この車は?」
緒方「…青島さんと雪乃さんが、本店に連れていかれて袴田課長と中西係長が、僕にパトロール任せたんですよ…。今から向かおうと……。」
青島は、緒方の愚痴を聞き流して助手席に乗り込む。
バンッ!
緒方「青島さん?…やっぱり青島さんは最高です。僕一人でやらせないで、自ら手伝ってくれるなんて…。本店から…。」
森下は、後部座席に乗り込んで来た。
緒方「…なんだよお前…。青島さんと二人でいいんだよ。……必要ないんだよ…。」
森下「…必要ないは無いんじゃない…。」
緒方「…お前が乗ってるならアクセル踏まない。」
森下「だったら変われよ」
緒方「触るなよ…。」
森下「…何がだよ。だいたいお前だって……。」
青島「喧嘩はいいから、六本木のラウンジmarinまで行ってくれ!」
緒方「はいっ!!」
緒方は、青島の真剣な表情をみるなり森下を無視した。
緒方「非合法のカジノバーですよね…。そこって…和久さんの情報屋の居所じゃないですか?!」
森下「そうですよ!青島さんが焦った顔して和久さんの名前言ったから焦って飛び出して来たのに…。」
青島「そのカジノバーのオーナーが事件に関わってる可能性があるんだ!」
青島は、携帯を何回もかけ直しながら二人に言った。
森下「…それで…。和久さんの身が危ない!おいっ、飛ばせよ!飛ばせ!」
緒方「お前なんかに言われなくてもわかってるよ」
緒方は、アクセルを強めに踏みスピードを上げて六本木に向けていった。
湾岸署~刑事課
一倉と雪乃が戻ってくる。
沖田「…麻薬密売事件に進展よ。岩瀬に関わっている人間がわかったわ…。」
一倉「誰だ…?言え!」
沖田は、雪乃を見る。
沖田「貴方は六本木の非合法カジノバーに向かいなさい。わかるわね…場所は。」
雪乃「そこって、和久さんの…」
言い掛けるが、一倉の表情を見て口を閉じる。
一倉「あそこと何の関係があるんだ。」
沖田「…その前に、一倉捜査一課課長…。貴方に話がある方がいらっしゃってますわ…。」
一倉「ナニィ~…」
一倉が振り返ると、刑事課の前にはCICの面々が立っていた。
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