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室井は、そういうと捜査本部へ入っていく。
工藤は、見送り一人だけ新宿北署を出ていく。
室井が会議室へ入ってくると、新宿北署のメンバーは全員口を閉じて室井を目で追い掛ける。
室井は、自分の席に着く。机の資料を見て、捜査員に目を向ける。
室井「すまなかった…。」
いきなり室井は、みんなに向かって頭を下げる。
向田「なんで、本部長が頭を下げるんすか?」
早坂「まだ、何もしてないのに…。なぁみんな!」
新宿北署の面々はうなづく。
室井「私の為、と言うと自惚れかも知れないが、管理官として職務を全う出来なかった私に力をくれた。あの事件は、君達のおかげで解決に向かった。本当にありがとう。」
倉本「……本部長…。」
早坂「んなことはやめて、捜査会議始めましょ!おいっ、今集まってる資料持ってこい。」
その言葉で、捜査員がすばやく動き出し先程まで室井の机の上に散乱していた資料の3倍並の資料が置かれた。
室井「………………。」
資料に目をやり、捜査員を見る。
早坂「…プライベート、仕事、男女関係……え~っと、あとたくさん。被害者との関わりがあった人物の報告書です。」
室井「…………。」
倉本「俺達が見たって、何も出てこないから。本部長に一度見てもらおうと…。多すぎましたか?」
室井「…………大丈夫だ。これより、捜査会議を始める。」
新宿北署の面々「はいっ!」
新宿北署は、室井慎次の登場で頓挫していた捜査を再開した。
六本木~LoungeMarin
青島、森下、緒方は現場に到着した。
しかし、店のドアは鍵が掛かっていた。
一向に、和久との連絡が取れない苛立ちから青島はドアをおもいっきり殴った。
青島「…和久さん……。無事でいてくれ…。」
緒方と森下は、顔を見合わせる。
森下「周囲に聞き込み行ってきます!」
緒方「俺も行くよ!青島さんは、ここで待っててください。」
青島「いや、俺も行くよ。じっとはしてられないから!」
緒方「待っててください!和久さんが現れるかもしれませんから…」
青島「だけど…、」
森下「大丈夫ですよ。青島さん、和久さんが(どうした青島?)って言いながら来ますよ。」
緒方「俺が飛ばし過ぎたから和久さん追い抜いたのかも…」
森下「…そうかも。だから、青島さんはここで待っててください。」
二人はそういうと行ってしまった。
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