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湾岸署強行犯係は、現場のKSYTビルに到着した。
ビルの外には、もう野次馬達が囲んでいた。
到着した車のドアを開けて、青島が空に向かって叫ぶ。
青島「事件が俺を呼んだんだのかぁ~!」
青島のテンションは異様に上がって来ている。
雪乃「湾岸署名物、勇み足の王者が目を覚ましたわね…。」
森下「和久さんが言ってましたよ…。(青島が気分上げたらとんでもない事が起きるんだよ)って」
魚住「…そこにある…、何もかもを…壊すからね。」
雪乃「人間の型したゴジラですからね…」
森下「雪乃さんうまい事いいますね!」
そんな会話をしていると、青島はもうビル内に入ろうとしていた。
青島「みんな、こっちこっち捜査始まっちゃいますよ~↑↑」
その光景を見た3人は溜め息を大きくついてビル内に向かって歩きだす。
魚住「どうか、何も起きませんように…」
雪乃「…魚住係長、本気で祈ってるよ…、森下君…」
と、森下に雪乃が聞くと森下まで手を合わせて祈っていた。
雪乃は唖然とした顔を見せ、二人に合わせて拝みだした。
そこへ、数台の車が到着した。警視庁から捜査一課の本隊が参上した。
森下「いよいよ、本庁のお出ましですよ。」
魚住「…青島君とかちあうとやばいんじゃない?青島…君…、もう行っちゃってるよ…。」
雪乃「やっぱり青島さんは、勇み足の王者ね…」
すると、最後に後部座席より真っ黒なコートを着た男が降りて来た。
森下「あっ………」
とそのコートの男に指を指した。
その言葉につられて二人が振り向く。
魚住「…うそっ…?」
雪乃「だって、今は……」
と、3人が呆然としている横に、コートが近づいてくる。
コートの男「…久しぶりだな、…青島は?」
雪乃「…あっ、青島さんはもう現場に…。」
コートの男は、口を固く結んで一礼をしてビル内に向かっていく。
森下「青島さんに伝えなきゃ。」と携帯を取り出し青島に掛けようとすると雪乃が止める。
森下「雪乃さん…?」
雪乃「あの二人は、私達が入りきれない空間があるの。再会の楽しみとっちゃダメよ」
魚住「…確かに、そうだね」
森下「ですね…」
魚住「じゃ、署に戻って特捜本部の準備に入ろうか」
森下「青島さんは?」
魚住「ほおっておいても帰って来れるよ、ほら行くよ」
森下「はい、行きます」
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