2007年初春

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湾岸署強行犯係は、現場のKSYTビルに到着した。 ビルの外には、もう野次馬達が囲んでいた。 到着した車のドアを開けて、青島が空に向かって叫ぶ。 青島「事件が俺を呼んだんだのかぁ~!」 青島のテンションは異様に上がって来ている。 雪乃「湾岸署名物、勇み足の王者が目を覚ましたわね…。」 森下「和久さんが言ってましたよ…。(青島が気分上げたらとんでもない事が起きるんだよ)って」 魚住「…そこにある…、何もかもを…壊すからね。」 雪乃「人間の型したゴジラですからね…」 森下「雪乃さんうまい事いいますね!」 そんな会話をしていると、青島はもうビル内に入ろうとしていた。 青島「みんな、こっちこっち捜査始まっちゃいますよ~↑↑」 その光景を見た3人は溜め息を大きくついてビル内に向かって歩きだす。 魚住「どうか、何も起きませんように…」 雪乃「…魚住係長、本気で祈ってるよ…、森下君…」 と、森下に雪乃が聞くと森下まで手を合わせて祈っていた。 雪乃は唖然とした顔を見せ、二人に合わせて拝みだした。 そこへ、数台の車が到着した。警視庁から捜査一課の本隊が参上した。 森下「いよいよ、本庁のお出ましですよ。」 魚住「…青島君とかちあうとやばいんじゃない?青島…君…、もう行っちゃってるよ…。」 雪乃「やっぱり青島さんは、勇み足の王者ね…」 すると、最後に後部座席より真っ黒なコートを着た男が降りて来た。 森下「あっ………」 とそのコートの男に指を指した。 その言葉につられて二人が振り向く。 魚住「…うそっ…?」 雪乃「だって、今は……」 と、3人が呆然としている横に、コートが近づいてくる。 コートの男「…久しぶりだな、…青島は?」 雪乃「…あっ、青島さんはもう現場に…。」 コートの男は、口を固く結んで一礼をしてビル内に向かっていく。 森下「青島さんに伝えなきゃ。」と携帯を取り出し青島に掛けようとすると雪乃が止める。 森下「雪乃さん…?」 雪乃「あの二人は、私達が入りきれない空間があるの。再会の楽しみとっちゃダメよ」 魚住「…確かに、そうだね」 森下「ですね…」 魚住「じゃ、署に戻って特捜本部の準備に入ろうか」 森下「青島さんは?」 魚住「ほおっておいても帰って来れるよ、ほら行くよ」 森下「はい、行きます」
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