ある雪山のペンションにて……

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 蓮たちは記事の内容を改めて読んでみた。  以下に内容の概略を紹介。 (アークファーマ・ジャパン株式会社)  外国資本(アメリカ)の製薬会社で、世界では売上シェアで10位の最大手企業。しかし日本ではあまりメジャーではなく、医療関係者以外にその名を知る人は少なかった。5年前にクラウンファーマ(超大手製薬企業で、日本でも誰もが知ってる)に買収、吸収合併されて、アークファーマは実質上現在では名前が消えている。  合併前の当時、アークファーマはインフルエンザワクチンを主に販売していたが、その裏では新種のインフルエンザウィルスの培養もし、なんらかの手段で世間に蔓延させているという噂が、業界内ではあった。  つまり、ウィルスをばらまく一方、それに対するワクチンを作り、巨大な利益を得ていたということだ。  この有りがちな記事は、いつもガセで誇張が多い事で有名なスポーツ新聞に掲載されている。確実な裏がない記載なので名誉毀損ものだが、その問題が発展した様子は無い。そして更に、記事には驚くべき説も書いてあった。  つまり研究所に残された宝の地図の事だ……。
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