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[あ、な、何でもないわ。後で話すから今はここを直して帰ることね。]
「あ!!拓真と雅尋!!」
昴はやっと思い出したように言った。
昴はポケットに入っている携帯を見てみた。すると4件のメールと電話が入っていた。
「うわぁ、全部拓真からだ💦
え!?帰った!?そんなぁ…。」
[そりゃ、あれだけ捜し物に時間かけたんだもんね♪]
「それはゼロが出てきちゃったからからだろ?しょうがないじゃないか」
[ま、それもそうね。じゃあ早く片付けちゃいましょ。この教室、このままにしとくと明日大変よ]
確かに。このままにしておくと明日クラスの人達が大騒ぎするだろう。それに1番に怪しまれるのは最後まで残ってた昴なのだ。
「……。くそー!!これ直るのかよ💧💧」
[大丈夫よ。直るから。今修復術教えるからやって。]
昴はソラに教えられながら少しずつ直していった。
「うぅ…。ねぇ、この状態どうにか元に戻んないの?魂が結ばれてるってやつ…。」
手も働いているが口も働くようだ。
[それも今はムリ。体の方が回復してないんだもの。]
「だって体消えちゃったじゃん。」
[私の体は昴の中で回復してるの。だからしばらくこのままね。]
昴は驚いて手を止めてしまった。
「え、ちょっ、ちょっと待ってよ羽根とかこれ消えないの!?それにこのかっこじゃ明日学校行けないじゃん。」
昴の格好は紺碧の髪が縛ってあるが腰あたりまで伸びていて、服装は制服とはかけ離れた服装をしている。
[平気。ちゃんと羽根はしまうことが出来るし、服も髪も一時的にはちゃんと戻るわ。]
「それならよかった。…っじゃなくて、一時的!?」
[平気だってば。私の体が回復するまでなんだから。ほら、ちゃっちゃと済ます!!]
「はぁ~い。」
その後、何度か失敗しながらも、昴の頑張りのおかげでどうにか最終下校時刻に間に合った。
「ふぅ。疲れた…。やっと終わったぁ!!」
教室はすっかり元どうりに戻り、逆にきれいになったくらいだ。
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