~第③章~天使

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ジリジリジリジリ…♪ カチッ。 「ん~…、6時30…。」 (あれ?何でオレベッドの上で寝てんだ!?) 「昴?起きたの?起きたんなら早く降りてきなさーい」 「んー。分かったよ。…あれ?母さんオレのネクタイ知んない?」 「下にあるわよ。」 「んー。分かったー。」 そこには、普通の日常が戻っていた。 (おっかしいなぁ。確か教室で倒れてたんだけどなぁ。夢…、じゃなさそうだし…。) と、昴は自分の腕についている掠り傷を見ながら下に降りながら考え込んでいた。 それに頬に傷がついており、腕とは言わず、足や横腹の所にも体中に掠り傷のような傷がたくさんついている。 「おはよう…。」 「おはよう。なんか元気ないわね。さ、顔洗ってシャキっとしなさい。」 「ん。」 昴はまだボーッとする頭をかきながら洗面所に向かった。 ジャー…。 キュッ。 (ふぅ、サッパリした~。…ん!?え!?青!?) 昴はふと鏡を見て驚いた。髪の色が茶色がかった黒だったのが少し青みがかった、紺碧に近い色に変わっていたのだ。 (オレ、目、青だったっけ…?) しかも瞳も紺碧になっていた。 (えぇー。ソラ戻るっつったじゃんか…) [何事~?驚いた顔して。] 眠そうなソラが昴の肩あたりに守護霊のようにいた。 (何事じゃないよ…、眠そうな声出してさ…。これ元に戻ってないじゃん…。) [そりゃそうよ。半分解離してるんだもの。] (聞いてないよ…こうなるなんて…。) [だって言ってないもの。でも昴があそこで寝ちゃったから悪いのよ!?] (あ、そうだよ。なんでオレ家に着いてんの?) 昴は朝食を食べるため、居間に戻った。 [それは、私が運んであげたの。あとちょこっと記憶を修復したかな♪] (誰の!?) 「昴、朝このパンでいい?」 と言って差し出された朝食を食べ始めた。 「あ、うん。ありがと。」 しかし心で話すのと普通の会話と混じってしまうと大変だ。 [誰ってそりゃ昴に関わってる人全員よ] (ん…っと、どうゆう記憶の修復?) それにしても食べながら話すと言うのも難しい。 [皆には昴の髪と瞳は元からの色として記憶してるわ。] (元からって…。こんな色あんまりいないよ…)
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