過ち

2/14
前へ
/131ページ
次へ
ユウタの計算が正しければ、今夜は監禁されてから10日目の夜だった。 そして落ち込んだ気持ちと共に、徐々に体に力が入らなくなってきたのを実感し始めていた。 ふと、ユウタは正座をしながらぼんやりしていたのだが、気付くと部屋の中に男がいて自分を眺めていることに気付いた。 何事かと思い、生気のない顔でゆっくりと振り返った。 すでにユウタは男に対して何も言う気にならず、ただ黙って男を見ていた。 そして男もただ、そこに座り込んでユウタを見ているだけだった。
/131ページ

最初のコメントを投稿しよう!

265人が本棚に入れています
本棚に追加