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『さてと…早く帰らないと!みんなが心配しちゃう。』
教室にある鞄に教科書などを入れそそくさと帰る支度を始める。
ガラッと教室の戸が開いた。
『千尋、まだ帰ってなかったの?』
教室に入って来たのはストレートの髪が綺麗な少女だった。
『なんだ由起か…今から帰るとこ。』
鞄を持って由起の前に歩いて行く。
『由起はまた生徒会?』
『そうよ…ホント疲れちゃう。』
欠伸をしながら戸に寄りかかった。
『頑張ってね。じゃ、私帰るね。』
由起の横を通り過ぎ廊下に出た。
『千尋、ちょっと待って。』
由起が後ろから腕を掴んだ。
『何?』
『千尋…あんた…新たな出会いの相が出てるわ。』
由起は千尋の目を真っ直ぐと見つめた。
『ふ~ん…新しい出会いね…。まあ、由起の占いは当たるから何かあるかもね。』
クスッと笑いながら、由起の頭をポンポンと叩いた。
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