storyⅠ

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3-A 「ハーァ」 小さくため息 知らない人の席に置いてある自分の鞄を手に取ると、足が固まった 「どぉしよぉ…」 口では迷いを吐いたが、心の声は"帰りたくない" 体は正直だ 自然に椅子に腰掛けた (先輩…来てくれないかなー。テレビや漫画なら、私を心配して走って教室に入ってくるんだけどなぁ) 教室の扉の向こうを見る 「フゥー‥んなわけないか」 諦め、机にうなだれる 「私、何やってんだろ」 「本当に何やっている?」 無意識に振り返る 「先輩!☆」 凹んでいた顔が、満面の笑みに変わった その瞬間 「馬鹿かお前わっ!」 「うっ」 「山本に電話させて!!」 「は?」 「用があるなら自分で電話してこい!!!!」 「だって‥。てか、先輩こそ、デートの約束してたのに私を放って帰っちゃって酷すぎる!」 「?」 そりゃそうだ その反応、大正解 「知らん」 「先輩オーケーしたじゃないっ」 「はぁ!?」 「朝!!」 「あ゛ーわけわかんねぇ!帰るぞ」 スタスタと歩いていく宏樹 「先輩っ(ま、いっか☆先輩来てくれたし♪しかも、漫画みたいな登場でメチャ格好良かったし♪そ・れ・に☆私服も最高~)」 どこまでもおバカなモカでした。チャンチャン
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