とつげき小説📖

🐤少し多めシリーズ🐤

まただ。

俺にはどうしても直せない癖がある。

それは、何かと"少し多めに入れてしまう"ということだ。

『勿体無いなぁ…。』

ご飯を少し多めに入れてしまった。

１日１回は必ず、
こういった"少し多め”が起こる。

そして俺は決めた。
今日こそは絶対に少し多めをなくそう、と。

仕事を終え、今のところ少し多めはなかった。

この調子で今日は
早めに帰って寝よう。

しかし、小腹が空いている。
コンビニでパンでも
買っていくことにしよう。

俺はゆっくりとパンを選んだ。
そう、ここでも少し多めが出てしまうかもしれないからだ。

結局、少し少なめに買うことに決めレジに向かう。
値段も全部で２９８円。いつもより少し多めに金を払う事も無い。

『こちらの商品、タイムセールスなので２０円引きさせて頂きます』

おつりが少し多めに返ってきてしまった。

俺は自分の運命に観念するように、募金箱に金を少し多めに入れた。