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「……あれ?お姉ちゃん。落としたよ。」
「あぁ。ありがと。」
例の事件の参考資料を妹は見つめて言った。
「トランプ?」
「…返しなさい。里奈。そんなの見てもおもしろくないでしょ?」
「…ねぇ、知ってる?
今ねー、すんごく当たる占いがあるんだよー」
「さぁ…細木数子?」
スーツを脱ぎながら、里奈がいれてくれたコーヒーを啜る。
「んなワケないっしょ!!なんかね、15世紀から続いててートランプを基準にして運勢占うんだよ。」
「…トランプを?」
「そう。ハートが恋人と愛情、クローバーが対人関係と人格、スペードが仕事と権力。あと~……ダイヤが富と名声だっけかな。それぞれ意味があってー………」
「占い師の名前は!???」
「はへ?どうしちゃったのお姉ちゃん……」
「いいから!!その占い師の名前と仕事場の住所!!!!」
「無駄だと思うけどなー。」
「どういう事?」
「占いは流行してるけど、その占いやってた占い師さん、何年も前に死んじゃってるって噂だし。」
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