1人が本棚に入れています
本棚に追加
「ごめんなさい、レミエル。私はエティエルではないの。私はアムラエルと言うの」
アムラエルはレミィに手を差し出した。
それに流されるようにレミィが手を握り返して応えた。
「私は今、エティエルの一番側にいる人間よ。彼女は時々、貴方の名前を呟くの…」
「俺の…?」
「ええ。でも…エティエルは……」
「エディに何かあったのか!?」
アムラエルの言い淀むさまが、妙に引っ掛かる。
いやな予感。
非常に言いにくそうにアムラエルが口を開いた。
「エティエルは三年前…。記憶を失ってしまったの…。何故かは知らないけど」
「エディが、記憶を…?俺の事も覚えていないって事か?」
「きっと…。姉の私のことすらも忘れていたのだから…」
「…姉?エディの姉さんなのか?」
「ええ。アムラエル・デス・エンジェル。私の本名よ。エティエルは私の双子の妹」
「デス・エンジェル…?」
デス・エンジェル。〔死の天使〕
この街で最も恐れられているAngel gardenを作った家だ。
「デス・エンジェル家に生まれた運命なの…。この“力”を持つ事は…」
「その“力”とは何だ?俺には…一体何の“力”があるんだ…?」
最初のコメントを投稿しよう!