独りぼっちの少年。

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「ごめんなさい、レミエル。私はエティエルではないの。私はアムラエルと言うの」 アムラエルはレミィに手を差し出した。 それに流されるようにレミィが手を握り返して応えた。 「私は今、エティエルの一番側にいる人間よ。彼女は時々、貴方の名前を呟くの…」 「俺の…?」 「ええ。でも…エティエルは……」 「エディに何かあったのか!?」 アムラエルの言い淀むさまが、妙に引っ掛かる。 いやな予感。 非常に言いにくそうにアムラエルが口を開いた。 「エティエルは三年前…。記憶を失ってしまったの…。何故かは知らないけど」 「エディが、記憶を…?俺の事も覚えていないって事か?」 「きっと…。姉の私のことすらも忘れていたのだから…」 「…姉?エディの姉さんなのか?」 「ええ。アムラエル・デス・エンジェル。私の本名よ。エティエルは私の双子の妹」 「デス・エンジェル…?」 デス・エンジェル。〔死の天使〕 この街で最も恐れられているAngel gardenを作った家だ。 「デス・エンジェル家に生まれた運命なの…。この“力”を持つ事は…」 「その“力”とは何だ?俺には…一体何の“力”があるんだ…?」
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