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「…レミエル。エティエルは…貴方との思い出がないの。それに…」
「アムラエル…?」
「それに、あの子はデス・エンジェル家の正式な跡取。この家の考え方の人間だわ」
「エディが…?」
「そう。刃向かう者は殺せ。だから…私も……」
もしかしたら、アムラエルも殺される可能性があると言うことだ。
例え同族でも冷酷なデス・エンジェル家の事だから…。
「俺が…守るよ」
「…ありがとう。でも、もし私が殺されたらあの子を殺して?貴方の手で…」
「俺が…エディを?」
「ええ。デス・エンジェル家がこれ以上続いてはいけないから…」
だから、デス・エンジェル家がこれ以上続かないように次期当主を殺してしまえばいい。
それしか方法がない。
やるしかないのだけれど。
それはレミィにも分かっているのだけれども。
「出来ない…。俺には、エディを殺すなんて…」
「…じゃあ、私の手でなんとしても止めるわ…」
決意を改めるようにアムラエルは強い眼差しでレミィを見る。
その瞳に何も言えなくなってしまった。
「もし…私が止められなかった時、その時はお願いね」
その言葉にレミィは返事をする事が出来なかった。
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