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毎日変わらずに過ごしているのだが、少年は新しい事の発見続きで飽きる事はなかった。
しかしそんな少年の元に『人間』が現れた。
その『人間』は車に乗って草花を踏み倒した。
少年は草花を大切に扱っていたので『人間』たちに激怒した。
その『人間』たちの中に少年と同じ位の歳の少女が居た。
少女は車から降りて少年に謝ると、草花に手をかざした。
少女の手のひらがほのかに光り、草花に注がれていく。
不思議な事に、その光りが草花を包み込むと元通りに戻った。
そして草花たちは静かに呼吸を再開した。
少年は不思議そうに少女の手を取る。
そんな少年に少女は柔らかく問うた。
「私はエティエル。エディよ!貴方は?」
「?」
少年は言葉を理解できなかった。
今まで一人で居たから話すことを知らなかったからだ。
一人の時は会話なんて必要なかったから。
「…独りなの?貴方のパパとママは?」
エディが問うても少年の答えは返ってこない。
「言葉が…分からないの?パパ!この子…」
エディが呼ぶと一人の男性が近寄ってきた。
そしてエディの横に屈む。
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