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エディは微笑むとレミィの手を取って握った。
「早速だけど、私、貴方の“力”を知りたいの。教えて?」
「?」
「あ…話せないのか…。じゃ、私はエティエル。エ・ティ・エ・ル」
「…エ…ティ…エ・ル?」
「そう!私よ。エディで良いわ。エディ」
「エ…ディ…。エディ……」
レミィはエディに続いて繰り返す。
レミィの声は澄んでいてとても綺麗だった。
しかしエディはレミィが一番最初に覚えた言葉が自分の名前だと言う事に喜びを覚えた。
自分を指差し、エディは自分だと教える。
そしてレミィを指差す。
「貴方はレ・ミ・エ・ルよ」
「レミ…エ…ル」
「そう。で、レ・ミ・ィ!」
「エ…ミ…ィ」
「違う!レミィ。レよレ!」
「レ…ミィ」
レミィがちゃんと発音するとエディが優しく笑った。
その笑みにレミィも嬉しくなって笑い返した。
レミィの笑みはとても綺麗で…。
綺麗過ぎて、どこか儚く、脆く見えた。
エディとレミィはすぐに仲良くなった。
エディはレミィに言葉を教える。
レミィはエディに言葉を教わる。
そんな関係でも、取っ払えば友達。
遊びの合間にレミィはエディに言葉を教わった。
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