独りぼっちの少年。

6/22

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
「天使の“チカラ”…?」 その“力”を授かった子供しかここに居る事はできない。 それ故に、ここの大人たちは技術を施した衣服を着るしかなく、皆同じ格好をしている。 「何で子供しか居ないのかって言うとね。成長すると天に行けるから。羽が生えて空に飛んでくの!」 「天に…」 「そう。帰るの!私たちが元居た世界に!」 二人は青々とした大空を見上げる。 柔らかな風が二人を包み込んで流れていった。 子供の頃の幸せな時間。 あの頃はエディが全てだった。 独りではなくなった。 常にエディの温もりが隣に有った。 しかし、今は独り。 「エディ…。どこに行ったんだ?俺は君が居なくて独りなんだ…」 呟く男はレミィ。 エディと幼い頃を共に過ごしたあのレミエルだ。 成長していて、隣にエディの姿はない。 「俺は君から貰ったレミエルの名を捨ててないのに…」 Angel gardenは政府の圧力によって潰された。 きっと子供達の“力”に恐れをなしたクソジジィ共が圧力をかけてきたのだろう。 しかし、子供達はgardenの快い大人が逃がせてくれた。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加