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『どうすんの?』
わたしはやっと口を開いた。
「カナは・・・
産みたいって言ってる」
そりゃあそうだ。
誰だって好きな人の子供は産みたいに決まってる。
『でも・・・
産んでやっていけるの?』
「俺が・・・
昼も夜も働けば・・・
なんとか・・・」
『学校はどうすんの?
せっかく入ったのに・・・』
「辞めるしかないよな・・・」
『ママは?
タクヤくんのママは何て言ってるの?』
「親にはまだ話してないよ。
話したらたぶん、家追い出されるだろうな」
『家を出て、
学校辞めて・・・
それでやっていけるの?』
「う、ん・・・・・・」
『だってカナちゃん、
まだ16才でしょ。
タクヤくんだってまだ17才だし・・・
二人だけで産んで・・・
育てて・・・って
ムリなんじゃないの?』
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