『涙の理由』

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1日目が、始まった。 彼は、何をしてるんだろう。 告白を受けた、あの日から。彼のことで胸が、いっぱいになっていた。 見に行こうか、 彼の病室へ。 彼のもとへ。 「・・居ない。どこに行ったんだろう。」 彼が、居ないことに落ち込んでいる自分がいた。 部屋に戻ろう。そう思ったとき、後ろから。 「ありがとう!」 彼の声が聞こえてきた。 振り返ると、制服を来た女の子が、なにかの本を渡しているところだった。 「でも、驚いちゃったよ~。いきなりそんな本買って来て。だもん」 「マジありがとな、今度なんか、おごるから。」 「絶対だよ♪」 知らない女の子と楽しそうに話しているのを見て ・・次の瞬間には、部屋に向かって走りだしていた。 部屋に戻り、さっきの事を考える。 あの人は、誰だろう。 あの人は、彼にとって何なんだろう。 様々な感情が、頭の中を駆け巡っていた。 私を幸せにする?何もせず、ただ楽しそうに女の子と話しているだけじゃない。 「今日は、もう寝よう。」 毎日の日課の散歩もやめ。ベッドの中に潜り込んだ。
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