夏・月・残された時間

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不幸中の幸いと言うべきか。 海は、ここからそう遠くない場所にある。 リンに大手を振って任せておけ!なんて、言ったからには。 失敗は許されない。 作戦はこうだ。 消灯時間の10時になると廊下の電気が消える。 その隙に、裏口の非常口から外に出て。 あらかじめ止めておいた自転車に乗って海に向かうというもの。 でも、夜の見回りは2人いる。 見つからないようにしなくては。 作戦の内容をリンに伝えた リンは笑顔でわかった。と、頷いてくれた。 この時、俺は、いろんなことを彼女と一緒に見ていきたい。 彼女と共に歩むんだ。 そう、考えていた。
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