~飛ぶ・じっちゃん。~

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じっちゃんは一昨年の冬、雲の上にいってしまいました。。肺ガンでした。病院で寝ているじっちゃんは元気がありません。呼び掛けて呼び掛けてやっと目を合わせてくれる程度でした。その時はまたすぐに元気なじっちゃんに会える思っていました。だから、笑顔でバイバイを言いました。しかし、それからじっちゃんの元気な姿は二度と見ることはありませんでした。ある日の早朝の事です。じっちゃんは病院で一人息をひきとりました。一人で寂しかったのではないかと悲しくなりました。でもよくよく考えると頑固なじっちゃんは「死ぬ時ぐらい一人にしてくれ」と思っていたかもしれません。一人で空へ昇って行ったじっちゃん。もし、天国が存在するのなら飛行機も大好きだったじっちゃんは、案外雲の上を飛び回って楽しんでいるのかもしれません。いつかどてちんが空に行った時はかつてない天然ボケを発揮してくれそうな…そんな淡い期待を胸に、じっちゃんを思う今日この頃。すっかり暖かくなり、いよいよ桜も咲き始めました。じっちゃん、そっちはどうですか??
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