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とある夜、山の木々がざわざわと話をする
「大変だ大変だ」
「何が大変なんだ」
「見てみろよ、あの赤子を」
「まるで血のように紅い髪!あれは鬼の子か」
「いや、あれは人の子だ」
「ならば、何故この山にいる」
「人が恐れて捨てたのだろう」
「ああ、なんと酷いこと」
「奴等は自分と違う容姿を嫌う」
「だからと言って、このような寒空のした捨てていいものか」
「人とはそのようなものだ。心に化け物を住まわす」
「恐ろしや…恐ろしや…」
ざわざわ
ざわざわと木々の話し声は伝わる。
そう、山奥の鬼達の元へ…
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