聖夜の客は招かれざる者

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「ありがとうございます~思っていたとおり、貴方は良い人です~」  都合の良い事を言いながら、彼女は和樹の手を取った。 「で? おまえはあんな所で何をしていたんだ?」  とりあえず彼女を正座させ、訳を訊く。 「私は~プレゼントを配ってたんですよ~」  和樹の質問からは、若干ずれた答えが返って来る。 「OK、OKうん。おまえはそこに座ったままでいいから、ちょっとじっとしてろよ」  そう言うと和樹は立ち上がり、新聞を幾重にも重ねた即席のハリセンを作り上げ、女の頭に振り下ろした。  スパーンという、軽快な音が部屋に響き渡る。 「いった~い、何するんですか~」  涙目で女が抗議する。 「ボケにはツッコミが必要だろ? だからツッコんでやったんだけど? 必要とあらば、いくらでもハリセンツッコミするぞ」  手のひらでハリセンを弄びながらが言う。 「もう一度訊く。おまえはあんな所で何をしていたんだ?」  一回目の詰問よりも声音を強くして和樹は訊いた。 「ですから~プレゼントを配っていて~」  和樹がハリセンを構える。 「待ってください~話しは最後まで聞いてください~」  彼女が頭を抱え、防御態勢のまま続きを話す。
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