解放の夜明け

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 幼いユロウが、腕の中で震えているのがわかる。 「俺達にはキルリオがいるんだ。だから、もう大丈夫だよ」  優しく頭を撫でてやると、幼いユロウは、ホッと微笑んだ。 『お願い……キルリオを、助けて』 「キルリオを? キルリオはどこにいるんだ?」  不意に幼いユロウが光り、気付いたら元の場所に戻っていた。 「あんたっ、なんで私の術から出られたのよ!?」  そんな事を聞かれても、ユロウにはわからない。  ナイトメアを無視したユロウは、素早くキルリオを探して、ハッとしだ。  眠るように目を閉じたキルリオが、今まさに、モヤモヤとした闇の中に引き込まれようとしていた。
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