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ユロウに支えられ、俺は夢うつつだった意識を、手繰り寄せた。
それでもまだ、ユロウへの罪悪感は消えない。
「ユロウ……俺は……」
何か言わなければと思うのに、睨み付けるユロウに対し、言葉が出ない。
「俺は………」
側にいるのが辛く、無意識に体が、ユロウから離れようとする。
だがユロウは、俺の襟首を掴み、俺を無理矢理引き寄せた。
「こんのっ、バカ野郎! 俺がどれだけ心配したと思ってんだ!」
俺を怒鳴り付けたユロウが、安堵に泣きそうな顔をする。
それが少し、信じられなかった。
「ユロウ……? けど俺はお前を――」
「だからそれは違うって、言ってんだろ!!」
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