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「まぁアリス。今夜は出掛けるぜ。」
「出掛けるってどこに?」
「あぁ、そろそろあの歪な月を戻しに行かないと気になっちまってさ…だから付き合ってくれないか?」
魔理沙からの誘い。
こんな嬉しい事をアリスに断る理由なんてない。
しかし…
「な、なんで私が行かなきゃいけないのよ!月を戻したいなら1人で行ってくれば?」
やってしまった…
本当は誘ってもらった事が嬉しいはずなのに口を開くとこんな言葉ばかり出てしまう。
「そうか~…じゃあ霊夢でも誘って行くからいいぜ。」
魔理沙がため息を吐き出て行こうとする。
そんな姿を見てアリスは焦って言った。
「ちょ、ちょっと待ちなさい!霊夢だって忙しいでしょうしそれなら私が…」
「無理しなくていいぜ?アイツの事だからどうせ私と似たような考えだろうからな。」
魔理沙はアリスの気持ちに気付いていたが、わざと断るような事を言う。
「私が魔理沙と行きたいのよ!…はっ!」
そんな魔理沙の言い方に思わず本音が出た。
みるみるうちに顔が真っ赤に染まっていき、どう言い訳しようか迷っていると頭に手を置かれた。
「やっぱりアリスは素直じゃないのが可愛いぜ?…っておいアリス!」
笑顔でこんな事を言われたアリスは頭から煙を噴いて真っ赤になったまま倒れてしまった。
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