人形師の独り遊び

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マーガトロイド邸。 アリス・マーガトロイドが住んでいる魔法の森の館だ。 その家の一室で、アリスは一杯の紅茶にティーポットをテーブルに並べ、上海人形と戯れていた。 『アリスちゃんはなんで素直になれないの?』 「私だって素直になりたいけど…どうしても魔理沙の前だと意地張っちゃうのよ…」 上海は当然喋れる訳ではないので、これは腹話術である。 端から見れば独りで喋ってるのでなかなか滑稽な風景ではあるのだが… 『アリスちゃんは魔理沙ちゃんの事大好きなんだから素直に言ったらいいのに~』 「ば、バカぁ!そんなの出来る訳ないじゃない…」 当の本人には、本心の自分と話しているようなものなので、あまり気にならない様子。 そんな中にノックと共に元気のいい声が響く。 「おーいアリスー!入るぜ!…って何やってんだ?」 「わきゃあ!!ま、魔理沙!?べ、別に何も…上海の調整をしてただけで…」 いきなり入ってきた魔理沙に驚き慌てふためくアリス。 もし聴かれてたらもの凄く恥ずかしい事をしていたのだから仕方ない。
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