心を見る瞳

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「真弘だって見ず知らずの人とあんなにモメることになるなんて思わなかったろ?」 「・・・。オレの質問に答えろよ。」 「・・・わかったよ。答はよくわからない。」 「は?」 「わからないんだよ。見ず知らずの子なのにこんなに感情的になるとは思わなかった。普通なら別に気にしなかったろうけど、あの子が言った言葉は、強く響いたんだ。」 「・・・。」 「それと、歌が泣いていた、から・・・。」 「何かいったか?」 「いや、いつか話してくれないかなって。」 「?」 「そうするとあの子もすっきりするだろうと思って。」 「・・・。」 あの人の言葉に心が乱れた。何かあった?その一言に・・・。元の生活には戻れなかった。今までの嫌な事がよみがえる。思い出すたびに思う。私は誰にも必要とされない人間なんだ。居場所もないんだ。だから、私が生きていることはダメなんだ。邪魔なんだ。 そう思っていた。そして、また病院に行った時、あの人にあった。 「よう。」 「ちょっと話さないか?」 「話なんてない。」 「・・・。」 「なら、すこしでいいから時間をくれないか?」 「は?」 「お願いだから・・・。」 「・・・。」 「だめか?」 どうしてこいつらは、私のことを気にかけるのか理解できなかった。 「ね?」 「・・・少しだけ・・・なら。」
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