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「それには多分何か意味があるんだよ。一つ一つの事には必ず意味があるから。」
「何が言いたい?」
「まだ、君は生きて何かを知らなきゃいけないんだよ。」
「・・・。」
「で、さっき、本当は嬉しかった?」
「は?」
「君が死んでしまったらってこと。」
「あぁ。」
「嬉しかった?」
「そんなことない。」
「・・・嘘だな。」
「なんでそう思う?」
「いつもより若干声が大きくなったから。照れ隠しとかかなって思って。」
「さっき、嫌だった?って聞いたくせに。」
「可能性は二つだった。冷静だったら、嫌。もし、心の変化があって、声が大きくなったりしたら、その時はもしかしたらと思って、今聞いてみた。」
「ほんと、あんたには敵わない・・・。」
「そうか?」
「あんたは、私の本心を見透かしている。そんな気がする。」
「・・・ふうん。」
そんな感じで、病院を出た。やっとこいつと離れられると思ったら・・・。
「少し時間ある?」
「は?」
「お茶でもしながら話さない?」
「何いってんの?」
「何か用事でもあるの?」
「別にないけど・・・。」
「じゃあ、行こう。」
「ちょっと!」
強引に連れ出された。嫌々な私を見ても、構わずに連れ回して、そして、話をした。
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