何も変わることのない日常から・・・

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起床・授業・部活・帰宅。いつもと変わらない毎日。人から孤立し、一人本を読み誰もいないところで歌を歌って・・・。 他人は私を嫌がって近寄ってこない。私もそんなやつらなんか嫌い。 人間なんて信用できない。自分の立場が不利になるとすぐに寝返る。裏切り者・・・。人はそういう生き物だ。自分の意志より周りのことに惑わされ集団に溶けていく。一人で行動もできないくせに弱い者をいじめて・・・。 人の心は弱い。 でも、私を本当に必要としてくれるならばその人には手をかそう。でも、それ以上は求めるな。私は心から信用できない者に情けはかけない。だから助けてやる気にもならない。 私は、心から人を信じられない。もう・・・。 そう思う自分も、人間も嫌いでここにいることがもういやだ。早く死んでしまいたいと心の中で思っていた。 中学三年になっていきなり息苦しさを感じて病院にいってみた。それは十月のことだった。そこで、私の喉の辺りに腫瘍が発見された。 医師の説明でこの腫瘍は、いつかガン細胞になるという話だった。早期発見のために半年に一回、検査に来るようにとのことだった。 母は治るんですかと不安げに聞く。
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